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岸本 泰明; 小田 久子*; 志甫 諒; 小田島 和男; 前田 彦祐
Journal of the Physical Society of Japan, 59(1), p.118 - 129, 1990/01
被引用回数:6 パーセンタイル:54.33(Physics, Multidisciplinary)高電流ラマン動作領域自由電子レーザーにおいて、エネルギー変換効率に対する縦方向の静電場の効果が調べられた。粒子間に反作用を及ぼす静電相互作用は、特に高電流領域で動重力ポテンシャル中での捕捉電子の周期的な旋回運動を妨げることがわかった。捕捉電子の不規則な回転は輻射場からエネルギーを持ち去る非捕捉電子を増加させる。その結果、長いウィグラー長に渡って平均化されたエネルギー変換効率は、捕捉理論から予測される値よりも低い値にとまることが明らかになった。
岸本 泰明; 小田 久子*; 志甫 諒; 小田島 和男; 前田 彦祐
JAERI-M 89-088, 27 Pages, 1989/07
高電流ラマン領域自由電子レーザーにおいて、エネルギー変換効率に対する静電場の効果が、実空間1次元の増幅コードを用いて調べられた。粒子間に反作用を及ぼす静電場は、動重力ポテンシャルに捕捉された電子の周期的な旋回運動を妨たげ、そのため捕捉粒子は幅射場から運動エネルギーを得ながら非捕捉粒子に変化して行くことが明らかになった。その結果、長いウィグラー長に渡って平均されたエネルギー変換効率は、捕捉理論から予測される値よりも近い値に止まる。さらに、軸方向の有限なビームのエネルギー広がりは、非線形性の強い捕捉状態では静電力を弱める働きがあり、そのため、高電流の作動領域であっても捕捉粒子の周期的な旋回運動を回復させることがわかった。
岸本 泰明; 小田 久子*
JAERI-M 89-061, 59 Pages, 1989/05
自由電子レーザーの基本設計に有用である、実空間1次元・単一モードの非線形FEL増幅コードが作製された。ウィグラー磁場はヘリカル形状で与えられ、電子ビームの安定伝搬のための縦磁場、ビームのエネルギー広がり、さらに、任意形状のTapered Wigglerが考慮されている。また粒子間の静電的な相互作用が取り入れられているため、コンプトン領域から、ビームの電流密度の大きなラマン領域の比較的広い動作領域に渡っての非線形過程まで含めた、FELの動作特性が解析できる。ここで開発されたFELコードは、約97%のベクトル化率を有しており、装置設計の最適化を行うためのパラメータスタディにも通している。